年末までぎゅうぎゅう詰めのスケジュールの中、何とかもう一回富津を攻めてみたかった。
前回の釣行経験から風が弱く、波がないのが条件だった。そうは行っても潮(大潮)と自分のスケジュールの折り合いがつく日はほとんどない。とりあえず、だめもとで29日の夕方仕事を終えたその足で富津岬へ向かった。
ラッキーなことに風が弱く、波もほとんどない。ぱらぱらと小雨が降りだした8時50分、沖に向かって歩き出した。
今回も海堡には向かわず、ランドマークタワー方向、沖の海苔棚の方向に向かっった。
相変わらず、腿のあたりまで水位がずっとある状態で、浅くなっている場所はほとんどない。フラットでそこそこ水深がある状態が沖まで続いていた。
他のアングラーは私を含めて4人。海堡に向かっている人はいなかったと思う。
沖にキャストしながら前進していく。
今回は波がないのでへそ下あたりの水位で何とか一番沖に行くことが出来た。しかし例年に比べると手前よりだったような気がする。
この日の潮止まりは23時20分。22時10分、一回目のバイトが出る。フッキングするもばれてしまった・・・。
22時30分、二回目のバイト。今度はフッキング後、おい合わせを入れる。ティップが海に引き込まれる。かなり強い引きだった。そう、途中でまたもやばれてしまった。
かなりへこむ・・・。
23時40分、またもやバイト。これまた強烈な引き&エラ洗い。あまり魚を暴れさせないように慎重にやり取りする。寄せては走られ、潜られ・・・頭の中で、頼むから捕らせてくれと祈った。
やっとの思いでランディングすることができた。
76センチ。でっぷり太った体高のある素晴らしいコンディションのスズキだった。ルアーはCONTACT NODE 130F のレッドヘッド。
これで心に余裕ができた。反応が良くなってきたみたいだったので、もう少し上の層を探るべくルアーをDC9・バレット90mmに変えてキャストを再開する。
23時ジャスト、またもや強烈なバイト。フッキングしたと同時に青物のように沖に走り出した。ドラグと指で糸の放出を調整し走りを止め、頭をこちらへ向けさせゆっくりと寄せてくる。
とにかく富津岬の秋の産卵前のスズキはよく引く。
サイズは80センチから1センチ足りない79センチだった。先ほどのスズキより体高があり、でっぷり太っていて最高のコンディションだった。
11時25分、潮止まりと同時に釣りを止め岸に向かう。
私の隣のアングラーも同時に岸に向かって歩き出したので、話をしながら一緒に帰ることに。
ちなみに例年一番沖は干潮時、中洲が出ていたが、今年は中州はなく、ひざ上あたりまで水位がある。
干潮のはずなのに腿あたりまで水位がある状態がしばらく続く。
トイレの光と対岸のランドマークタワーの光をめあすに歩いていくと、どんどん深くなっていくではないか。
行きとそんなにルートは外れているはずがない。しかもど干潮の時間帯。
とうとう隣のアングラーが前に進めなくなってしまった。
かなり焦ったが、冷静になり、前回の釣行の時の地形を思い出しながら、状況を判断する。岸のトイレに向かってもう少し左寄りにルートを変える。10Mぐらい。(しかしさらに10M左にいくとまた深くなっているはず)
なんとかぎりぎりのルートを見つけ一緒にいたアングラーを誘導する。
結局なんとか乗り切り、岸から一個目の中州にたどり着いた。
ちなみに隣のアングラーはもう何年も何十回も富津に来ているアングラーだ。それでもこうなってしまう。たった10M帰りのルートが違うだけで帰れなくなってしまう。1時間でも右往左往していると大潮なので水位はみるみる上がっていき、潮が流れを作り、結局流されてしまう。
隣のアングラーが言っていたが過去最大に地形が変わっていると言っていた。
今年の富津はとにかく起伏がなく全体的に深い。しかも一番大きい中州が途中壊れていて横須賀方向から波と流れが東京方面に押し寄せてくる。東京方面からも波と流れがくるので、例年以上に複雑な流れになっている。
最近テレビなんかで干潟のシーバスフィッシングを見る機会があるが、大丈夫なんだろうか。
最低、ライフジャケット、胴長のベルト、防水携帯、ヘッドライト、背中のランプは必需だと思う。
今回はとても良い思いをさせてもらったが、海の怖さも思い知らされた釣行だった。
なにかでこの記事を見ていただいたアングラーの方がいらっしゃって、富津岬に行かれるのであれば、今年の富津は十分注意して行っていただきたいと説に願う。
●ロッド:アピア・スパルタス Foojin’go WILDERNESS 96ML
●リール:EXIST Hyper Custom 2508
●ライン:FireLine EXT16LB+VARIVAS ナイロンSHOCK LEADER22LB.
●ルアー:DUOテリフ・DC9・バレット90mm・ショアラインシャイナー SL14 F-G・CONTACT NODE 130F